私の履歴書②出光佐三(昭和31年7月掲載)

 ■出光佐三(1885年~1981年)

 石油元売会社出光興産の創業者。福岡県宗像郡赤間町に生まれ、神戸高等商業学校を卒業し25歳で独立し出光興産を興した。

出光翁は読書に縁がないのが自分を磨くことができたと思った。本を読む力がなくまた読めなかったので、自然に何かやるにしても考えて考えて考え抜く習性が彼の一生を貫く原動力となったとふりかえる。

高商時代に精神的な支柱が出来上がったのであろう。教訓として、1.人物本位、人間中心の信念を抱く、2.人間は愛の手によって育つ、3.社会的責任を果たす商人のみが残る、があり後の経営のバックボーンとなった。

事業においたは販売地域を制限されていたので独自で市場開拓を行い、長期的に事業規模を拡大した。そして士魂商才にこだわり続けた。すなわち、武士の精神(道徳的精神)と商人としての抜け目のない才能を併せ持ち、黄金の奴隷にならなく、合理的に社会・国家のために事業を経営し、そして合理的に利益を上げることであろう。

革新的企業活動としては、1.早い時期から海外に目を向けた、2。自社のブランドと販路を確立した、3.リスク・テイキングな差別化投資を行なった、4.資金的支援者が存在した、などをあげることができる。

【日本人に帰れ】

「日本人が古くから大切にしてきた和の精神・互譲互助の精神、自分たちの利益ばかりを追求するのでなく、世のため人のために尽くすことである。」

 

 

(まとめ:パワーポイント35枚,講演45分)